分析

大人の期待が「褒められたい子供」の純粋さを奪う


[ 2015年2月13日 ] [ akemi ] [ 分析 ]

期待すればするほど、子どもは成長しなくなる。こんな言葉を目にするとみなさんはどう思いますか。今日は子どもへの過度な期待が子どもにとって悪影響になるというお話をしようと思います。

私も経験があるのですが、子育てをしていると、この子にはこの才能があるのかも、と思う瞬間があります。その才能を伸ばしてあげたい、と思うのは親心の常。しかしこの気持がいつしか、過度な期待に変わってしまってしまうことがあります。

子どもはお母さん、お父さんが大好きです。だから褒めて欲しくて頑張ってしまうのです。しかし、自分の思うようにならない瞬間というものがあるということを子供心にそのうち知ることになります。努力しても伸びない。お子さんなりのスランプに達してしまうのです。

多くのお子さんがここで悔しさを感じます。そしてもっと頑張ろう、という気になります。しかし、ここである割合で違う選択をとるお子さんがいます。それは「ズルをする」という選択です。答えを写す、制限時間を過ぎても解き続ける、他の子の答えを盗み見る…。

子供さんも自分が悪いことをしているという自覚があるので、叱ると涙ながらに心からの謝罪の言葉を口にします。私達もプロですからこれを見つけ、叱ることは簡単です。しかし待ってください。ではなぜこのような「ズルをする」という選択をとってしまうのでしょうか。

これには根の深い問題があります。一番の原因は自分が主人公でないということです。悔しいと思い、頑張る子は自分のために頑張っています。しかし、ズルをしてしまう子は、お父さん、お母さん、先生、つまり周りの大人のために勉強をしているのです。では子どもが悪いのでしょうか。

私はそうは思いません。子どもはただ褒めて欲しかったのです。大好きな大人に褒めて欲しかったのです。「頑張ったね」と言って欲しかったのです。ひょっとしたら自分の実力と期待の間で苦しんでいてそこから逃げたいと思ったのかもしれません。どちらにせよ、その子はどこかで気が付かないと大人の期待に応えるという勉強をし続けることになります。

もちろんだからといって「ズルっこ」がゆるされるわけではありません。ここはしっかり叱り、社会のルールを教えていく必要がどうしてもあります。そうでなければいずれ学校生活の中でさまざまな支障を感じることになります。敢えて叱ることこそ優しさです。

しかし子どもを叱るだけでは子どもはまた見えないところで「ズルっこ」や「負け癖」というものを身につけたり、やってしまったりします。一番大事なことは、大人自身が過度な期待をしていなかったかと反省することです。子離れ、親離れ…これが子どもに辛い想いをさせないための階段なのです。

分別がつかない年齢(小学生)でのズルをする子…この原因は周りの大人にあるのではないでしょうか。私達、大人が目標達成の喜びや、学ぶことの楽しさという子どもならではの純粋さを奪ってしまうことだってあるのです。

科学雑誌Newtonの脳科学特集によれば子どもの資質というものは、半分が遺伝(生まれつき)で決まり、また半分が環境(生まれたあと)で決まるそうです。子どもの能力が未知である幼少期は過大な期待になりがちです。子どもが大きくなってくると、ある面、諦めににた気持ちになってくるのですが、若いおやごさんたちにここまで達観せよというのは無茶というものです。

私もいつしか「私の子だから、ま、しょうがないか」と思うようになりました。そう思ってからは「なんでできないの?」と子どもを責めなくなりました。うまくいかなかったら「私の子だからね」、と思い、うまくいけば「私を超えたな!」と思うようした結果、それぞれ5人の子どもが自由な選択をし、自分の足で歩ける大人になっていきました。(もちろん色んな悩みはありましたよ)

もし学校や塾などから「おたくのお子さんがこんなずるっこしました」と報告受けた際はきちんと目を見て叱って下さい。そしてその事実を受け止め、お父さん、お母さんは悲しい、情けない、と悲しんであげて下さい。喜んでくれるはずのお父さんとお母さんが悲しんでいれば、子どももだんだんと学習していきます。(みなさんが子どもの時、一回ではわからなかったように一回ではわかりません。分かるまで言い続けるしかありません。)

そして次に、大人の番が待っています。期待をかけすぎていなかったか、(例えば親のための中学受験になっていなかったか)を一度考えてみてください。人生はぶっつけ本番の一発勝負です。失敗して当然だと思います。完璧じゃなくていいんです。私達大人も未熟なんです。私達はだんだんと「親」になっていくのだと思います。だから失敗はしょうがない、うまくいかなかった経験をひとつ積んだだけなんです。

大切なことはその後です。そしていつも心に「私達の子にしてはよくやってるわ!」という余裕をもってお子さんに接してあげてみてください。お子さんの純粋さは燦然と再び輝き始めるでしょう。


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