30年ぶりに聞くアナログレコード 演出家だった弟を思い出す
29年前の9月20日に阿久比町に引っ越してきた。
あの頃から20年間くらいはこの界隈は自然が豊かで5人の子供たちものびのび育ってくれたと思う。
思えば家も子育てしやすい間取りで設計していただいたので、子育てが終わった我が家の使命も終えたのか、
時を同じくして義母の体調に変化が…!阿久比の家は1階が事務所で2.3階が生活空間になっていて、
酸素ボンベを携帯する義母が生活するには不都合になった。
それで、我々が2020年9月20日義母の住む旧平林家に戻ることになった。
引っ越し作業が終わって一段落し、物置部屋の整理にかかる。
ヤヤ!昔聞いていたLPレコード発見。
MICRO精機のレコードプレイヤーも健在(なんと半月後昇天)
LPレコードは約60枚ほとんどがポツポツとシミやカビ状のものが!
LPって洗えるのかな?
ググってみるときれいになるらしい。
道具をそろえて丸1日かけてLPの洗濯を敢行。
まず最初は好きなアーチスト「Arcie Shepp」針を降ろすまでどんな音がするのか不安であったけれど、
あの「パチッ ピチッ」というスクラッチノイズがやけに懐かしい…!
『えっ、いい音じゃん』30数年前世は「アナログレコードは古い!今やCD・CD」と騒いでいたっけ。
弟が帰省するたびに「恒茂だけどLPもってていい」とよく電話があった。
『今更LPは聞かないし』と思ていたし、新居にはレコードプレイヤーは無かった
だから、気前よく「すきなだけいいよ」て言っていた。(120枚くらいあったと思う)
(当時。売れない演出家だった弟は私の私物を換金していた)
しかし、この音を聞いて思いが変わった。
『弟よ 浅川マキ・John Coltrane ・帰ってきた酔っ払い その他数十枚 返して!』
だが、弟は演出家として売れ出してきた2010年遺作オーカッサンとニコレットを演出後世を去ってしまった。
そんなことを思い出しながら、アナログレコードに聴き入ってしまう。
CDは簡単でいいけれど、LPレコードを聞く儀式がまたいい。
盤面にシューとクリーナーをかけクロスで拭き、針を降ろす(あえて自動は使わない)。
ピチッと音がしてトレース音が…イヤーたまらん。
便利さを追うのならCDよりネットラジオやアマゾンミュージックのほうが便利だし、
何といっても「アレクサ JAZZかけて」で音楽が流れ出る!
音質がいいに越したことはないが、音質の善し悪しより音楽そのものを楽しんで過ごす方なので、CDの出番がなくなりそうだ。
それにしても世の中メーカサイドの記事や評論家の先生の飯の種で流れが変わってしまうものだなーとアナログレコードを聴いて思った。
CD・CDと騒いでいた あれは一体何だった?
1970年後半以降のJAZZのLPはすごいいい音でスピーカーを鳴らしてくれる。
そうそう、スピーカーもLPに負けず年代物でDYNACO A-25という40数年前のスピーカー。
アンプはこれも年代物YAMAHA CA1000(MICRO精機のプレイヤーと時を同じくして昇天したので買い換えてR-N803というネットワークプレーヤー
レコードプレーヤーは素のCP-1050)R-N803は講演会の時などで利用のため、常々稼働かどうかを確かめるためうれしいことに事務所で常時使用。